● 短期賃貸借の保護制度とは?
簡単に言えば、借りている土地や建物が持ち主の都合で競売にかけられ、持ち主が変わったとしても短期の賃貸借契約なら借り手が前の持ち主とした契約を保護する制度のこと。建物の場合は、期間を3年以内とする賃貸借契約が「短期」となり保護されます。
これまでの民法では、抵当権の設定登記がされる前に借りる部分の引渡しあるいは賃借権の登記を受けていないと、抵当権が実行されてしまいました。
抵当権が実行されれば建物が競売にかけられ、新しい所有者が落札したら、賃貸契約は引き継がれず、借り手は明渡し要求に応じなければならないのです。 しかも、新しい所有者に敷金や保証金の返還も一切してもらえないのです。
でも、それじゃあ借り主にとってあまりにも不利に働くため、一定の期間の賃貸借契約に限って賃貸借契約の存続を認める、としたのが「短期賃貸借契約の保護制度」なのです。
● 短期賃貸借の保護制度は廃止されてしまいました。
この制度を悪用する人がいるため廃止になってしまいました。
いわゆる「占有屋」と呼ばれる人たちです。
競売を妨害する目的で、競売にかけられる直前にその物件と短期賃貸借契約を結び、
法外な立退き料を請求するという行為を起こしているのです。
そうなると、今大問題となっている不良債権処理が進ませんし、また占有屋を排除するという目的から、この制度の廃止が決定しました。
● 廃止でどうなる?
現在、建築されている建物のほとんどは、その建築資金を金融機関からの借り入れて建築されています。ということは、当然土地や建物には完成と同時に抵当権の設定登記がなされています。
この制度が廃止になると、抵当権の設定登記後に入居する人は、競売(抵当権)が実行されれば明渡しに応じなければならず、結局入居者がツライ立場に置かれてしまうことになります。
そこで、同制度に代わり賃借人の保護措置として、落札後の明渡し猶予期間が6ヶ月と定められました。
また、新しい所有者に変わると賃貸契約書は再契約、それに加え敷金を再度預け入れなければならないという、賃借人にとってはつらい制度の廃止となってしまったのです。
投稿者 敷金問題解決センター : 2006年06月28日 |